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2021/12/14

ハロー・アゲイン(帰ってきた私)【2】

《思いがけない客》

次の日も、また次の日も、客を迎えては、逝ったふりをしていた。
今日は、昨日に続いて出張サービスの予定が入った。

お店だけでなく、都内23区なら出張していた。
そんな時の相手は、テレビに出るタレントや地方から来た議員だった。
昨日なんか、不倫の謝罪会見をしたばかりのタレントに呼ばれた。

AVの撮影後に、DVDが売り出されたあと、予約が入る事が多かった。
あの謝罪会見をしたタレントも、私のAVを観てすぐに予約したらしい。

今日は、どこかの市議会議員のようだった。
指定された11階の客室に入り仕度をして寝室に向かった。

bisutile2-9

その寝室は、サンルームのように明るく、ダブルベッドが置かれていた。

「あかりさんですね」
「ええ、そうです」
「今からは、僕の好きなように呼んでもいいですか」
「お客様の好きなように、お呼び下さい」

「玲子、玲子と呼ばせて下さい」

サングラスをはずした男性は、雄介だった。
「あっ、・・・」
「どうしたんですか」
「あなたが、あまりにステキだったんで」

実は、私が女装して初めて抱かれた、そのひとだったのです。
まさか、その彼が東京で、こんなサービスを利用するなんて、そう思った。
でも、今の私は”月野あかり”、ニューハーフなのです。

それから、私は彼に抱かれました。
黒いスリーインワンのコルセットの肩ひも
をずらし、彼が乳房を揉み始めた。ブラのカップをずらして、乳首に吸い付き、舌で舐めはじめたのです。


乳首への愛撫が終わると、わたしのうなじ、首筋と感じやすい部分を責める。
「アアッ、感じすぎるわ」
「アアッ、ダメッ、そこ弱いの」
そして、いつもなら腰から下に雄介が手を伸ばして、アソコに触れるのです。

「アアーン、そんな」
そう言いながら、雄介の手が、指が、あの部分に触れてくれるのを待っていた。
「アアッ、そんな風にしたら、」
「そんな風にしたら、感じやすいんだね」

ショーツから飛び出すように、硬直したものを、雄介はさらに握りしめ、身体の位置をずらして、口に含んだのです。あたたかい口の中で舌を絡ませている雄介。

「ああ、この感じ、前のままだわ」
「雄介、ステキよ」
「えっ、何で、僕の名前を知ってるの」
「ごめんなさい、あなたが雄介という人に似ていたから」
「じゃあ、今からは玲子と雄介でいようか」

かつて、銀行の社員寮で、誰にも知られないように女装していた。そして、こっそりと裏の通用口から、女装して出かけるところを雄介に見られてしまった。
雄介は、玲児が女装していることは前から知っていた。

二人だけの秘密にして欲しいと、玲児が頼みこみ、雄介の部屋で過ごすうちに、雄介が結婚するまでの4年間、女装しては”玲子”になり、雄介に抱かれた。
その後、雄介は銀行を辞め、父の後を継ぎ議員になった。玲児も結婚して女装もやめていた。そして、事故に遭い死んだことになった。今は月野あかり。

雄介はほっとしたのか、愛撫を続けた。雄介と”あかり”は身体の位置を変えて、お互いのものを口と舌を使い、愛し合った。しばらくそうしていたが、あかりの誘導で身体を重ねることになった。

あかりの蕾にローションが塗られ、雄介にも。
そして、あかりのあの部分に突き進む雄介。後背位で雄介は激しく腰を突き動かした。
”あかり”の中に入ると、緩急をつけて締めつけられた。

途中から騎乗位になった”あかり”、彼女のあの部分に、くわえこまれるように、思わず絶頂に達してしまった。

「イイ、玲子、逝きそうだ」
「いいわ、いい、逝って」
「イクッ、逝くー」


自分の中で、感じてくれる雄介をいとおしく思った。玲子、実は”あかり”なのだが、久しぶりに感じる喜びだった。約束の2時間が終わり、ホテルを離れるつもりだった。

その時、頭の中でささやく声が聞こえた。
「もうすぐ、入れ替わる、その時が来る」

《女になるとき》

ホテルのフロントで、手紙の郵送を依頼していると、雄介がそばに居た。

タクシーチケットを、雄介から手渡された。
「これを使ってくれ」
「こんなにしていただくなんて」

「君も疲れただろう」
「仕事ですから、でも
、ありがとうございます」
「玲子に、また会いたい時は、よろしく頼むよ」

雄介に”あかり”のアドレスを書いた名刺を渡した。
ホテルのロビーで雄介と別れて、新宿にもどろうとした時、何かが爆発するような音がした。

雄介も、あかりも爆風に吹き飛ばされた。


しばらくして、気がつくと、エレベーターの中にいた。
白衣を着て、病人の乗ったストレッチャーを押していた。
エレベーターの鏡を見ると、看護師の自分がそこに居た。

8階につき、ドアが開くと、看護師長がいた。
「その患者さんは、801号室よ」
数名の看護師が、一緒に病室に同行した。

ストレッチャーから、患者をベッドに移し替えて、カルテを見ると雄介だった。
自分の名札を見た、その瞬間、看護師だった妻と入れ替わったことに気づいた。

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 「奥様は、いらっしゃいませんか?」
「離婚しているので、代わりに母と姉では」
「はい、ご家族であればいいのです」

病室に、雄介の母と姉が来ていた。
医師から、病状と治療計画の説明があることを伝えた。


あれから、2ヶ月が経過した。
看護師として、雄介に関わるうちに、雄介からプロポーズされた。
彼の母も姉も、私のことを快く迎えてくれた。

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結婚して、2年が過ぎた。
結婚して最初の頃は、彼を受け入れるとき少し痛みを感じていた。

しかし、出産後はその痛みはなくなり、深く彼を受け入れると感じた。
彼が乳房を揉み、乳首への愛撫、つま先から太腿まで舐め尽くされては、のけ反り、あそこから蜜があふれ出るようになった。

最初、子どもなんか欲しくなかった、妊娠中に浮気をする男が多いから、雄介も。
でも、今は違う、感じやすくなったわたしの身体。子どもが生まれて、母となる喜びも経験した。
母乳を与えることで、乳房も大きくなり、Eカップになった。雄介も喜んだ。


ある日、一通の手紙が届いた。
その手紙を読んだ雄介は、その夜から、私の愛し方が変った。

乳房への愛撫、全身を舐め尽くすだけでなく、正常位でのセックスの後で、後背位になって後ろから私を貫くのです。
「アナルセックスと言うんだ」
「嫌よ、汚いわ」
「汚くなんか、それよりも、もっと楽しみたいんだ」


ローションを塗り、わたしの後ろの蕾に挿入して、後ろから激しく、わたしの腰を掴み、激しく抽送を繰り返し、最後の時を迎えるのです。ゴム無しで妊娠もしない、彼の求めるセックスに応じて、私も逝けた。

明日から、雄介は東京出張、でも私も、子どもを姑に預けて同行する。
彼と泊るホテル、東京のラブホテルで夫婦二人きりで愛し合うため。

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「準備が出来たかい」
「もう、お腹の中も綺麗にしたわ」

ラブホテルの中で、雄介に抱かれて私は”玲子”
今夜も悩ましく装い、紫のライトの中で妻から女に変身する。
そして、最後の時を迎えるのは、アナルセックス。

雄介のラブジュースを注ぎ込まれて、眠りにつく。

そうなったのは、日時指定の手紙を雄介に見せられてから。

「雄介さん、お元気ですか。私は”玲子”、 驚いたでしょ。
 私は一度死んだのです。でも、もう一度、あなたのそばに生まれ変わるの。
 その時、私は女性になって。それがいつかは、今は言えません。

 私が玲児だったとき、玲子になって貴方に愛された時、幸せでした。
 今度、あなたにお会いするときには、私が誰だったか忘れているのです。
 でも、きっとあなたのそばに居ます。
 今度は、女になってあなたの子どもを産みます。 それが玲子」



 

  

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