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2022/10/09

女装のモデルになった幸せ

《あじさいの咲く頃に》

 花の写真を撮る、趣味の方とメールのやりとりを楽しんでいました。
たんぽぽ、桜、レンゲ、ツツジ、花水木など、彼の写真は何を写しても素敵な写真ばかりでした。

 わたしも、コンパクトカメラから一眼レフに買い換えて、写真を撮り彼に送りました。
あるとき、彼が大阪に来ると言うのです。

 それまで、私が女装子であることを隠していたのです。
彼が泊るのは、大阪城の近くでした。
平日の午後2時に、彼が会いたいと言ってきたのです。

 6月、あじさいの咲く頃のことです。
大阪城公園には、あじさいの咲く場所があります。

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公園の駐車場に車を止めて、あじさいの咲く場所に向かいました。

 指定された、小さな川のような場所、あたりには一面あじさいが咲いていました。
水色のワンピース、白いバッグと伝えていたので、彼はすぐに私を見つけました。

「純子さんですか?」
「ええ、そうです」
「とっても、きれいな方なんですね」
口数、少なく答える私

「あなたの写真を、撮ってもいいですか?」
「はい、お願いします」
彼の指示する場所に、移動して、私は緊張した表情でした。

ほかにも、あじさいの花を楽しんでいる人も居て、人通りが途絶えるのを待ちました。

「純子さん、今なら、誰も来ないから、撮影しますよ」
「もう少し、右によって、はい、そこがいいです」
「写しますよ、はい、チーズ」

「あと、もう一枚」
彼にポーズを付けられながら、写真を何枚も撮りました。
写されながら、次第に緊張感は解けてゆきました。

「暑かったでしょう、今日は日差しも強いから」
「はい」
「どこかで、お茶にしましょう」

彼と歩きながら、彼の宿泊しているホテルに向かいます。

もう、話してしまおう、私が女装子だと、そう思ったのです。
「あの、ごめんなさい、わたし、女装子なんです」
「ええっ、まさか、おとこ?」
「そうなんです、ごめんなさい」

 彼が怒るかと思っていたら、そんなことはなくて、優しくしてくれました。
そして、木陰で立ち止まり、彼が振り向きざまに、キスしてきたのです。

「こんなに、素敵な人が女装子さんだなんて、貴女が好きだ」
彼は優しく、そう言ってくれたのです。

 ホテルにつく頃には、手をつないで、彼に寄り添うようにしていました。
その日の午後は、二人きり、彼とホテルの部屋で過ごしました。

IMG04-1
 そのあとも、何度も彼からお誘いの電話がありました。
「また写真が撮りたい、いつ会えるかな?」

彼の言う「写真が撮りたい」というのは、私をモデルにした写真。
自分でも恥ずかしいような、下着で装い、彼の前でモデルになる。

ホテルの中で撮影の後、二人きりの部屋で、まったりと過ごすのです。

それから、何度か彼からのお誘いがありました。
車を止めて、森林公園の林の中で、時には、住職の居ないお寺の本堂の中で、思いがけない撮影になることもありました。

 何を着て欲しいか、いつも彼の指示に従っていました。
「お寺だから、今日は和装がいい」
2019A0117-1

着付けを習っていた私は、和装バッグに腰巻き、襦袢、着物を用意して、撮影場所に着いてから、最後に着物を着るつもりでした。

「最初は、襦袢姿で写真を撮りたい」

誰も居ないお堂の中、彼の用意していた縄で、私は縛られていました。
「恥ずかしいわ、誰かに見られたら」
「誰かに見られた方が、興奮するのじゃないか?」

写真を撮られながら、「早くして」と不安な気持ちでした。

そんな時、賑やかに話しながら、近くを通る人の声。
「誰か、来るわ」
「中まで、入って来やしないよ」
「でも、近づいてくるわ」

「君の姿を見せたいぐらいだよ」
「だめよ、そんなこと、恥ずかしいわ」

「そろそろ、恥ずかしがる君を、観音開きといくか」
「何をするの?」
「男と女がすることさ」

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その後、上半身の縄はそのままにして、下半身だけ縄を解かれました。
襦袢の裾を、ふとももまで彼が捲り挙げて、両脚を開かせるのです。

薄暗いお堂の中で、彼のなすがままに身を任せていました。
「ああっつ、だめよ」
「何がダメなんだ、あそこから蜜があふれているよ」
「それは、あなたのせいよ」


「オネガイ、縄を解いて」
「君が抵抗出来ない状態で、感じさせてあげるよ」

観音像の前で、二人の性の営みが始まったのです。
嫌よ、こんなところで」
「じゃあ、外でしようか?」
嫌よ、外でなんか、ダメッ

「嫌よ、嫌よも、好きのうちなんだろう」
私の乳房、乳首への彼の激しい愛撫、襦袢をめくり彼の手が。
もう私は、感じ始めてしまい、恥ずかしい声をあげていました。

「オネガイ、もう入れて欲しいの」
「何をいれてほしい?」
「もう、意地悪なんだから、何って言ったら、あなたのあれ」
「それじゃあ、アレを入れてやろう」

深々と貫かれている私、腰を動かし、抜き差しする彼。
「あっ、そこよ、そこがいい」
「仏様の前で、往生するがいい、極楽へ、ほら逝ってごらん」

「アアッ、ダメ、逝っちゃう」
「ほら、もっと突いてやろう」
「ああっ!いい、逝っちゃう」

 ひんやりした本堂の中で、荒い息づかいの二人。
彼は、汗まみれになって、しずくが私の乳房にかかるのです。

そのあとで、縄を解いてもらい、もう一度楽しんだのです。
彼とのサインは、「写真が撮りたい」
そのたびに私は、何が起きるか楽しみでした。



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