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2022/03/27

義弟の求めるままに女装して【2】

【目次】義弟の求めるままに女装して  赤い文字をクリックして下さい
【第1章】《妻の引き出し》《義弟の宿》 
第2章】《掲示板からのメッセージ》《義弟に求められるまま》 
【第3章】《私を女にして欲しいの》《抱かれる悦び》


《掲示板からのメッセージ》

女装した自分の姿を、見られてしまった。
自分の部屋に入ってから、しばらくはドレッサーの前で椅子に腰を掛けたままで、動けずにいたのです。

自分が女装していたことは、きっと義弟から伝わるだろう。
そして、妹から「変態」扱いされてしまうのだろう。

義弟が来ている間だけでも、女装をやめておけばよかった。
そんな想いが、何度も何度も自分を責めているのだった。

ドレッサーの引き出しをあけて、何枚かの写真を取り出した。
そこには、亡くなった妻の写真、彼女のことは今も忘れられない。
どうして自分は女装するようになったのだろう。

誰にも明かしていない、私の秘密。それは、妻亡きあと、寂しさをまぎらわすために彼女の下着を抱きしめ、自分を慰めていた。初めて彼女の下着で女装していると、なぜか満たされた気分になった。

yuribba2それは次第にエスカレートして、完全に女装して、一人の女になる悦びに目覚めた。
毎日、浴室で男の匂いを洗い流し、体毛を剃り落とし、乳液や基礎化粧品で肌の手入れをした。

週末を迎えると、女性用の下着を身につけ、化粧をしてウイッグで装った自分で鏡を見て、仕上がりを楽しむようになっていた。

「ひとみ、今夜も素敵よ」
女になりきることはできないけれど、いつしか女性として装った自分を鏡で見て、ひとみと呼ぶのだった。

そういう、自分の秘密として隠し続けていたかったのに・・・義弟に見られてしまった。

誰にも知られたくない、・・・でも、本当は女装する自分を認めてほしかった。
きっといつか、女装する自分を理解してくれる
受け入れてくれる人を求めていたのかもしれない。

女装して、とにかく女になりきっている時、女性として愛してくれる人を求めていたし、
女性として愛されてみたいと夢見ていた。

ドレッサーの上で、小型のノートPCを開いた。
いつものID、パスワードを入力した。

メールが届いていた、ほとんどが不要なものだったが、
「ひとみ」宛のものがいくつか届いていた。

「掲示板でお写真拝見しました、優しそうでとてもきれいです。
 以前にもメールしました。覚えていませんか?ひろしです。 
 ひとみさんの住んでいる東京には、出張で月に3回ぐらい行きます。
 ぜひ、週末の夜に、一度お会いしたいです 」

keijiB1

時々、女装子の画像掲示板に自分の写真を載せていた。
毎回、たくさんのメールが来た。
写真付きか真面目な内容のメールに限定していたが、なかなか誰に返事するか、迷ってしまい、結局、希望通りの人がいないため、リアルに会うことはなかった。

今の自分の希望は、「40代で、日曜の夕方会える人」だった。

義弟が泊りに来るため、金曜、土曜の午後から女装することが難しい自分にとって、日曜の午後か夜しかないのだが、それが条件として合わせにくいのだろうと思った。

《義弟に求められるまま》
その時、コンコンとドアがノックされた。
ドアを開けると、義弟がそこに立っていた。

「義兄さん、すき焼きをしようと思うんだけど、すき焼き用の鍋はどこにありますか?」
「すき焼きをするの、誰と食べるの?」
「義兄さんと、今日は試験も終わったし、いいお肉を買ってきたんです」
「あまり食欲がないので・・・」

義弟にせかされて、台所に行くことになった。
ダイニングテーブルの上には、すでに材料が並べられていた。

10分ほど経過するころには、電気式のすき焼き鍋を置き、義弟は肉を焼き始めていた。
「義兄さんも、一緒に食べましょう」
義弟に誘われて、私もすき焼きを食べ始めた。
女装の話が出ることもなく、資格試験のことや、今日の模擬テストのことなど他愛もない話を聞かされていた。
そして、義弟が買ってきたビールやチューハイで軽く酔ってしまった。

「いつも義兄さんは、大変なんだから、僕が片付けます」
そう言うと、すき焼きの鍋や茶碗、グラスを義弟が一人で片付け始めていた。

リビングのソファに座り、見るでもなしにテレビをつけていた。
義弟がお茶を入れたのか、応接テーブルの私の近くに茶碗をおいた。

「お茶でも、のみませんか?」
「ありがとう」
「これ、九州の八女茶なんです、結構、香りもいいですから」

テレビにはバラエティ番組が映っていた。
その瞬間、最近人気がある「はるな愛」が大きくアップで写された。
義弟は画面を見ながら、話しかけてきた。

「僕、最近なんですが、女装したひとに興味があるんです」
「・・・」
「なんとなく、その怪しい魅力に惹かれてしまうんです」

私が黙っていると、義弟は自分も女装したことがあると話し始めた。
学生時代に演劇サークルで、女性役を何度かしているうちに、自分で化粧をして、女の子として街を歩いたこともあったという話になった。

義弟は妹と結婚してからは、自分が女装するよりも、女装子と付き合ってみたいと思うようになった。

女性と浮気をして妊娠、不倫がばれて離婚などの心配がないことも理由だったが、ネットで写真が掲載されている女装子の中には、本当の女性としか思えないこともあった。

義弟は、東京に来るたびに女装子の集まる店に行き、ある人を探していた。
店のオーナーやスタッフに聞いても、最近は見かけないと言われるばかりだった。

「僕は、ひとみさんという女装子を探していたんです」
「・・・」私は黙っていた。
「以前は、金曜とか土曜にひとみさんが女装してお店に来たそうなんです」

「僕が、東京に来るようになって、ひとみさんは現れなくなった」

「今日、ひとみさんに会えたんです」 義弟は、私のほうに向きなおった。
「ひとみさんに、出会えたのですね?」

「なぜ、出会えなかったのか、それは僕のせいだったのですね」

義弟の言葉を聞きながら、喉がからからになっていた。
義弟のついでくれたお茶が程よく冷めていた、のどを潤すようにお茶を飲み、話すことにした。

「ひょっとして、ひろしさんなの?」
「やっぱり、ひとみさん?」

その言葉で、二人は相手が誰かを知ることになった。
義弟は、本当は「浩司(こうじ)」だったが、ハンドルネームは「ひろし」にしていた。

907yuri-1-1.png「もう一度、女装してひとみさんになってほしい」
「でも、・・・」

ためらっている私に、義弟は私の言葉をさえぎるように
「ひとみさんに会いたい、ひろしからのお願いです」
「うまく女装できるかしら」

わたしは少しお酒に酔っていたせいか、断ることが出来なかった。

結局、義弟に求められるまま、ひとみになるために、女装の支度に取り掛かった。

シャワーでさっと汗を流し、ドライヤーの風を強くして髪を乾かし、20分ほどでメイクも終わり、ウイッグを頭に留めると、紫を基調にした水玉のスカート、胸元をレースで飾った薄いパープルのプルオーバーという装いにした。

ひとみへの変身が終わると、義弟の携帯にメールした。
「ひろしさん、今から、行きます」

2階の寝室から階段を降りるときに、ブラジャーで締め付けられた胸が、ドキドキしていた。
今の私は「ひとみ」、階段を降りて義弟の待つリビングに向かっていた。


    
《つづく》 続きは、義弟の求めるままに女装して【3】

 
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